【東京都】VOC削減補助金の説明【サイン&ディスプレイ業界も使える】

印刷業界における東京都のVOC補助金活用について

看板・サイン業において使用される溶剤機のプリンターにおいては、必ずVOCが発生する仕組みとなっています。

その為、サイン&ディスプレイ業界において、VOCは必ず付いて回るものです。

しかし、昨今ではUVプリンタやレジンプリンタなど、環境により配慮されたプリンタも存在します。

今回はそのようなプリンタの導入にあたってVOC補助金が活用できるかご説明いたします。


1. 東京都のVOC補助金制度とは?

東京都では、VOC(揮発性有機化合物)の排出削減を目的に、省エネルギー型のVOC排出削減設備の導入を支援する補助金制度を実施しています。特に印刷業界はVOC排出が多い業種の一つであり、この制度を活用することで以下のメリットが得られます。

  • 環境規制への対応
  • 作業環境の改善
  • 経費削減による事業の効率化

2. 補助金の概要

対象者

  • 東京都内で印刷、VOCを取り扱う中小事業者および個人事業主。

対象設備

  • VOC排出削減設備
     例:VOC削減装置付空調・換気設備。
  • 省エネ型設備
     エネルギー効率が高く、VOC排出削減効果のある設備。

補助対象経費

  • 補助対象設備の設計費、設備費、工事費などが含まれます。(輸送費や消耗品、保守費用は含まれません)

補助金額

  • 補助対象経費の 3分の2 を補助(上限:1台あたり2,000万円)。

条件

  • 都内の事業所で導入すること。
  • 未使用品であること(リースは対象外)。
  • VOC削減効果や省エネ効果を報告すること。

申請期間

  • 令和6年度まで申請可能。予算が上限に達し次第終了します。

3. 印刷業界における導入メリット

① 環境負荷の軽減

VOC排出削減設備を導入することで、工場からのVOC排出量を大幅に削減可能。環境規制への対応が進み、大気汚染防止に貢献します。

② 作業環境の改善

VOCの削減により、作業場の空気が改善され、従業員の健康リスクを低減します。快適な作業環境は作業効率向上にもつながります。

③ 企業イメージの向上

環境対応への取り組みは、取引先や消費者からの信頼性向上にも寄与します。環境に配慮した企業としてのブランディングが可能です。


4. 実際に活用できるか?

実際にこの補助金を活用するためには、VOCの排出をゼロとなるプリンタの導入が必要となります。(もしくはVOCの排出が少なくなることを証明する)

当社が実際に行っている補助金の申請のお手伝いをしていく中で、僅かでもインクにVOCが入っているとNGとなってしまう為注意が必要です。

【採択がされやすいプリンタ】VOCが入っていないとされるプリンタ

①水性プリンタ

②昇華プリンタ

③オンデマンド機

【採択が難しいプリンタ】VOCが入っているプリンタ

①溶剤プリンタ

【個々に調査が必要なプリンタ】

①レジン・latexプリンタ

②UVプリンタ

特にUV機やレジン機はVOC排出が少ないor僅かと言われておりますが、実際にはわずかに入っている場合があります。

インク成分の開示をメーカーに求める必要があるため、そこで申請が上手くいかない可能性があります。


5. 申請手続きの流れ

  1. 公募情報の確認
     東京都環境局の公式ウェブサイトで詳細を確認します。
  2. 計画書の作成
     VOC削減の取り組みや導入設備の詳細、効果を具体的に記載します。
  3. 申請書の提出
     必要な書類を整え、東京都に申請します。
  4. 採択後の設備導入
     設備導入後に実績報告書を提出し、効果を報告します。

6. まとめ

VOC補助金は、東京都内の印刷業界にとって環境規制対応と経営効率化を同時に実現するための重要な支援策です。この制度を活用することで、環境負荷の軽減だけでなく、事業価値の向上や企業競争力の強化にもつながります。

しかし、同時に導入する機械の制限や工場認可が必要など、制約もございます。

当社では事前にヒヤリングを行い、申請可能かどうかのご相談も無料で行っておりますので、気軽に問い合わせフォーム、電話等ご連絡ください。

詳細や申請手続きについては、東京都環境局の公式ウェブサイトをご参照ください。
東京都環境局公式サイト

当社HP

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